物理療法は、その治療を受けて体験することで本当の理解がなされるといいます。
私もまさにその通りと考えています。
私は、30年近くも鍼灸の実技実習指導から遠ざかっていました。
昨年、今年と久しぶりに参加する機会があり、改めて考えさせられました。
臨床にもそれなりの体験をした現在の私が考える鍼の実技実習は、

1 鍼基礎実技実習:安全に、痛くなく、確実に刺鍼する技術を学ぶ。

2 鍼臨床基礎実技実習

2-1 鍼臨床基礎実技実習1 身体各部への安全な刺鍼法を学ぶ。

2-2 鍼臨床基礎実技実習2  治療技術の一つ一つをその治療法と効果を体験させる。

  従来、治療法の効果を体験させるという部分が多くは行われていなかったと思います。
  現在、そのようにやっておられる先生は立派だと思います。
  臨床的な力量が高まってこないと発想できないことなのかなとも考えます。
  文部科学省の学習指導要領に関わっていた頃の私には、
  まだその発想がなかった様に思います。
  経験を積んだ臨床的に、研究的に、教育的に力量を高めた指導者が必要です。
  それなりの環境がないと人は育たないものです。

3 鍼臨床実技実習 症状を持つ人達を実習対象にする臨床実習です。

  平成7年から鍼灸の臨床実習施設が設置義務化されていますが、
  専門学校の多くでは極めて不十分な状態です。

 2 鍼臨床基礎実技実習の段階までは、せめて充実したいものです。

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