鍼灸や柔整の専門学校は、国家試験の合格率90%以上の目的に向かい、
懸命に努力しています。
先生方は必死です。
年度末には合格率という具体的な数字として社会に登場するのです。
非常に説得力のある仕組みです。
しかし、免許制度とは、社会において職業の業務内容を保持するための制度です。
鍼灸でいえば臨床力という業務についての保証のない免許は、
業務内容を維持するという目的にかなっていないわけです。
目的にかなっていないような制度がまかり通っているのは、社会が知らないからです。
解らないからです。

国家試験という制度を作り、関係者は鍼灸を発展させようとして努力してきたわけですが、
職業業務としての実態を伴わない国家試験合格率という幻想に振り回されています。
この状態は、教員をだめにます。
入学者に無駄な時間とお金を消費させ社会に損失を与えます。
この状態から脱出しなければなりません。
教員にその力があるでしょうか。
教員は給与生活者です。期待できないでしょう。
学校の設置者、管理者です。管理者がこの状態に気付き、改善の方策を持たなければなりません。
それも学校単位では不可能です。学校群全体としての取り組みが必要です。

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