本年の1月26日(火)放送のNHK総合テレビ、プロフェッショナル:移植外科医、加藤友朗という放送がありました。
加藤医師は46歳ニューヨークで活躍中の世界の先端を行く移植外科医です。移植外科医としてすばらしい活躍をしておられますが、臨床技術の実践者として、臨床技術を学ぶものにとって普遍的なすばらしい示唆を与えてくれます。初心者へのオリエンテーションなどで活用させていただくには格好の内容です。
①世界の最先端移植医療を実践している。
②学んだことを実践するだけでなく、その技術がどのように生かせるかを常に工夫、新たな発想し、他の機関では手術不可能という患者の手術を可能にし成功している。この工夫、新たな発想というところが非凡でありすばらしいところです。
③このすばらしい臨床を可能にし支えているのが、正確な血管縫合などの基礎的技術であること。
④レベルの高い臨床成果を可能にするには小さなトラブルを見逃さずしつこく食い下がるという丹念な作業をすること。
⑤単に命を救うではなく、快適な人生を可能にするために最大限の努力をすること。
⑥常に努力する姿勢が上記のことを可能にしていること。
これらのことが45分の時間の中で紹介されています。内容の構成もすばらしいと思います。私は関係している学校等で先生方の研修に、学生へのオリエンテーションに薦めています。
臨床のできる鍼灸師を育てるカリキュラムについて述べる時、この番組の内容が大きな力になってくれると考えています。特に鍼灸などが古代からの伝統技術という特殊な領域というイメージから解放し、現代に息づくものである広がりを持たせてくれます。