10月19日(月) NHK今日の健康 メディカルジャーナル「解明進む長寿の秘密」100歳以上を含む「長寿のカギ」2つが見えてきた。

日英の研究チーム 2015年7月発表

慶応大学医学部百寿総合研究センター 講師 新井康通

                                2013年

  平均寿命 健康寿命
男性
 
80.2歳 71.2歳 約9年
女性 86.6歳 74.2歳 約12年

 健康寿命をどう延ばすか。

研究結果

 慢性炎症を抑えれば健康長寿

 長寿の家系は染色体の端にあるテロメアが短くなりにくい

研究対象者

百寿者    684人
百寿者の子供   167人
85〜99歳の高齢者など 1554人


これらの人達の健康状態を詳細に調べ、最大10年間追跡調査。

 健康長寿の指標

  日常動作の自立度

  認知機能

  病歴

  余命

健康長寿の要因として調べた項目

 造血能力

 慢性炎症         慢性炎症の程度が低いほど長寿

 コレステロール値・血糖値

 肝機能・腎機能

 テロメアの長さ                       

慢性炎症とは

 自覚症状なく、全身で徐々に進行:

 さまざまな病気:

 大きな原因として肥満:内臓脂肪から炎症を引き起こすTNF-α、IL-6が分泌されて血管、心臓、肝臓、腎臓などに慢性炎症を起こす。

 がんやアルツハイマー病も慢性炎症を引き起こす。

 加齢そのものも、免疫の低下、細胞の老化などで、慢性炎症の原因になる。結果:

 高齢者はどの年齢層でも慢性炎症の程度が低いほど健康な人が多い。生存率が高い。

 慢性炎症の程度が低いほど、日常動作の自立度、認知機能が良い。

 テロメア

  百寿者は、テロメアの長さが長かった。

    百寿者の子供のデータでは、80歳の人達が、一般の人達の60歳に相当する。長寿になる。

対策

 慢性炎症を抑えるには

  食べ過ぎ・運動不足を改める。

  百寿者の多くは、中年の頃から腹八分目。

 研究をどう活かすか

  慢性炎症を抑える薬の開発へ

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