宮田重樹著
すばる舎
「死ぬまで
寝たきりにならない
体をつくる」
平均寿命83歳−健康寿命76歳=7年
この 7年 を介護なしで過ごすには
生活活動能力
掃除や洗濯、買い物や調理、
食事や入浴、歩行や排泄。
国民の4人に一人は、高齢者
高齢者の6人に一人は、生活に助けが必要
要介護認定 12%
要支援認定も加えると 16%
「歳だから」とあきらめないで、できるところから
「寝たきり」になるかどうかは、3つのポイント
1 肉体の錆びつき
2 精神の錆びつき
3 ガン、心臓病、脳卒中など、
生活習慣病の予防
「寝たきり」状態にしてしまう原因 上位3つ
第1位 脳卒中 36.7%
第2位 老衰 13.6%
第3位 骨折・転倒 11.7%
しかし、上記の原因は、直接の原因ではなく、
直接の原因は、これらの病気や怪我が
きっかけとなって引き起こされ廃用症候群である。
廃用症候群は、
私たちの体の中で動かさなかった部分が、
結果として動かなくなってしまう症状
体の中の「動かしていない部分」から錆ついていく
体が弱るのは、年をとったからではなく、
自分の体を使っていない期間が長いから弱る
筋肉を使わないと その部分の筋力が衰える。
関節を動かさないと 錆ついて、関節の動きが悪くなる。
動くのをやめると 心肺機能が衰える。
頭を使わないと ボケ始める。
介護状態に陥る確率は、自分でチェック
1 「片足立ち」で、運動器の総合力を
危険度の目安:
各年代の平均
64歳以下 50秒以上
65〜69歳 40秒台
70〜74歳 30秒台
75〜79歳 20秒台
80〜84歳 10秒台
85歳以上 5秒台
どの年代でも、15秒以下で運動器に問題あり、
「運動器不安定症」と判断される。
5秒以下の場合、、転倒の危険性が大きいといえる。
2 介護生活に近づいているかどうかの「ロコモ・チェック」
〇 2kgの買い物袋を、素手で持ち帰るのが困難
〇 家の中で、少し思いものを持ったり、動かしたりする家事ができない
〇 家の中で頻繁に躓いたり滑ったりする
〇 15分間続けて歩けない
〇 青信号の間に横断歩道を渡れない
〇 階段を上がるのに手すりが必要
〇 片足立ちで靴下を履けない
一つでも当てはまると
「ロコモティブ・シンドローム」(運動器症候群)と判定
3 精神面の若さがわかる「認知症リスクチェック」
〇 1日や1週間の計画が自発的に立てられない
〇 歩行、手の動きなどの動作が遅く、もたもたしている、反応が遅い
〇 同じことを繰り返し話したり、尋ねたりする(買い物では、不要なものや 同じものをいくつも買ってくる)
〇 喜怒哀楽が乏しい。あるいは無表情、無感動の傾向がある
〇 ぼんやりしていることが多い
〇 生きがいを感じない
〇 根気が続かず、何でも面倒くさい
〇 発想が乏しく、考えや行動が画一的(ワンパターン)である
〇 仕事をてきぱきと片付けられない
〇 相手の意見を聞こうとしない
当てはまる項目が、
4項目以上で赤信号
3項目で黄信号
2項目以下なら問題なし
4 生活習慣の適否は「メタボ・チェック」で
「メタボ」(メタボリック・シンドローム)とは、
内臓脂肪の蓄積があり、さらに高血糖、脂質異常症、高血圧の3つのうち2つ 以上の疾患を持っている状態をいう。
「メタボ」ではない人と比べると
寝たきり状態や介護生活につながる心臓病や脳卒中を発症する危険性が30 倍以上になるといわれる。
内臓脂肪のチェックは。腹囲を測る。
男性:85cm
女性:90cm
以上で内臓脂肪の蓄積が示唆される。
「縮み思考」をやめて精神の若さを保つ
ラクをするための言い訳、「もう歳だから」を封印する
消極的な姿勢は、認知症(ボケ)にまでつながる
積極的な姿勢は、寝たきりや認知症の予防にも効果大
「精神の若さ」を維持する3つの習慣
1 「新しいこと」への取り組みをノルマにする
2 口グセを変えれば、性格も変わる
3 脳への重樹が断トツに多い「人対人のコミュニケーション」
あなたの人生に新しい登場人物を出演させる
「安全第一」の介護ライフこそが危険
1 何でもやってもらうのは、寝たきりへの最短コース
2 リスク回避の「運動不足」が、高齢者を弱らせる
3 自分の人生の舵取りを他人に任せてはだめ
高齢者によくある「4つの不安」
精神的な前向きさを手に入れるには:不安の正体を見抜く
1 転倒不安
2 痛み予測
3 老化不安
4 うつ状態
不安には自分で気付くしかない
度を越えた不安は、百害あって一利なし
「深呼吸」がストレスを消滅させ、心肺機能を強化する
いつでもできて効果は抜群
心肺機能が低下すると「感動する」能力も低下する
高齢者の大敵「転倒」を制す
ちょっとした生活の工夫で、ほとんどの転倒は未然に防げる
転倒の主な危険因子
〇 筋力の低下とバランス障害
〇 靴と靴下の不具合
〇 家庭内の様々な危険因子
滑りやすいマットやカーペット、雑然としたコード類、
浴室や洗面所のぬれたタイル、暗すぎる照明、通路の段差、など
〇 転倒を引き起こしやすい病気
身体上の原因は「筋力低下」と「バランス障害」
3つの簡単チェックで、自分の身体の状態を確認する
1 手伸ばしチェック(ファンクショナル・リーチ)
両足を肩幅に広げ、拳を握って片腕を90度前方に突き出す。そのまま足を 動かさずに腕を最大限伸ばした距離を測る。
危険度の目安:
各年齢での目標数値
年齢 男性 女性
30歳 47.5cm 41.5
40歳 41.5 37
50歳 38 32.5
60歳 33 28
70歳 28.5 23.5
75歳 26 21.5
80歳 23.5 19
どの年代でも、15cm未満は転倒の危険性が大きいので要注意
2 行き帰りチェック(タイムドアップ&ゴーテスト)
椅子から立ち上がって3m歩き、そこで180度方向転換をして元の席に戻るまでの時間を測定。
危険度の目安:
どの年代でも、11秒以上かかる場合は問題ありとされる。
運動訓練方法と食事の部分が抜けています。