「シリーズ医療革命」の第3作「認知症」の放送がありました。介護などに関わっておられる方には素晴らしい内容です。

イブ ジネストさんの「ユマニチュード」による認知症患者への取り組みなどが内容です。イブ ジネストさんの「ユマニチュード」は、認知症患者に対して、

 ① 見つめる

 

 ② 話しかける

  ③ 触れる

  ④ 寝たきりにしない

というものです。
認知症患者を人として真正面からしっかり向き合おう、という姿勢です。
最も基本的なことだと思いました。

7月26日にBS1で「シリーズ医療革命」の第1作から3作まで一挙に再放送があります。
3作とも優れた内容です。
多くの人達が学んで欲しいと思います。

 

鍼は腔の字がつく頭蓋腔、胸腔、腹腔、関節腔には、刺鍼出来ない、あるいは刺鍼しないものです。治療では、身体の仕組みを介して働きかけます。

しかし、光、振動、磁気、電磁波などは、身体のどこにでも進入します。腔に対する局所への直接刺激としては有効です。

 レーザー光は、光で強力なものは手術として用いられています。
超音波は、音の振動刺激です。
これも医療として用いられています。
磁気も強力なものが脳の特定部分を刺激する方法として用いられています。
マイクロウエーブは電磁波の刺激です。
温熱療法として用いられています。
これらは身体の特定部分を狙う強力な刺激として用いられています。
専門性の高い方法です。


ソーケンメディカル社の交流磁気治療は、交流電流を用いた磁気治療器です。
身体の働きは電気現象です。
磁場には電流が発生します。
交流電流では1秒間に50ないし60回方向が変わる電流が発生します。
身体の電流に対する揺さぶり効果が生ずると思います。
局所に微弱な温熱効果が生じます。


サウンドフィーリング協会の体感振動は、超音波とは異なる、音の振動です。
超音波振動は、体感出来ないようなレベルの振動ですが、音の振動は、体感出来ます。
音の縦波による振動刺激です。
通常のバイブレータとは異なり、多種の周波数の振動が混在しています。
小川のせせらぎ、波の音、小鳥のさえずりなどの自然音は、生き物を育んできました。
命を育む力を治療に応用出来ると思います。
自然の音は、全てが命を育むものではありません。
暴風雨などは命を脅かします。
しかし自然の多くの音は命を育んできました。
地球の今日の生き物の姿です。 

 「進化の過程が与えた身体の自然の仕組みによる妙」という講演は、身体の自然の仕組みを活用する鍼治療について述べました。
身体の自然の仕組みを活用するので「自然鍼灸学」と命名しました。
それは同時に「自然物理療法学」ともいえるのです。
つまり、物理的エネルギーを用いて治療しようとするものに共通することなのです。
身体を相手にしていることですから当然のことです。
物理的治療のみならず、心理的療法にも、薬物療法にも通ずることです。
たとえば、喘息の発作に対して、薬物療法も坐位で行えばより効果的です。
起座呼吸といって坐位になれば発作が楽になります。
それは身体の仕組みが楽にするように動いているわけです。
したがって、薬の効きも良いというわけです。


身体に優しい治療は、身体の仕組みを最大限に活かして人工的エネルギーを最小限にしようとする努力です。
21世紀社会は,地球の自然環境に、全ての生き物に優しさを求める社会だと思います。キーワードは「自然」です。

携帯電話が普及してきた時に、電車の中で携帯電話は使用しないでください。というアナウンスがよくされました。
電車でとなりの人とお話しする時にはとなりの人に聞こえる程度の声で話すわけです。
ところが携帯電話では聞こえる声が小さいから、大きな声を出さないと聞こえないかのごとくに思い、大きな声で喋ります。
周囲にははなはだ迷惑なことです。
それで電車の中では使用しない・・・になったわけです。


中国に行くと電車の中では携帯は使用しないはないようです。
電車に乗って気がついたら、皆さんがとなりの人達と大声で話しています。
携帯の話は特に問題ないのです。 
今は、スマホになりました。
話さなくてよいようです。
電車の中の多くの人がスマホを見ています。
何を見ているかは解りませんが、今自分がいる電車の中の環境とは別の何かの中におられるのです。


高校生が自転車で通学している時も、耳にイヤホーンが入っています。
別の世界にいるわけです。
直接的には、種々の交通障害が生まれます。
もっとお大きな問題は、生きている自然の環境を全く意識しないまま生きているということです。


自然の環境から学んで生き物は生き続けてきました。
それを失おうとしています。
どこで育ったなどということが亡くなろうとします。
家庭で食事の時もスマホだそうです。
家庭教育も失われます。
なんだか分からない変な人種が育とうとしています。

6月13日(第2土曜日)表記の開校式をしました。30名の入校者が集ってくれました。

20名が初めての入校者です。
10名は2度目、3度目の人達です。
初めての20名も努めているところの院長から薦められた。等の口コミによる人達が大半です。
2度目、3度目は自らが選んで入校しています。


第7期になり、ようやく口コミで入校してこられる人達が中心になっています。
本アカデミーとして、鍼灸治療院が口コミで患者が集まるようになることが理想です。
それは、治療を受けた人達が薦めてくれるということであり、発展できます。
アカデミーも同様です。
アカデミーを経験した人達が周りにいる人達に薦めてくれます。
最も堅実なあり方です。

14日(日)の講義終了後に懇親会を持ちました。
入校者から、自然鍼灸学を学びたいという強い発言を頂きました。
提供者としては、これ以上の励ましはありません。
この人達のために、しっかり理論と技術を伝達しなければならないというという思いを強く心にしみました。
学びたいという人達がいて教えたいという指導者が育ちます。
教えたいという指導者の下に、学びたいという学習者が育ちます。
良い指導者と良い学習者は、相互作用で育ちます。

私は喜寿を迎え、最後のお勤めをしようという立場にあります。
認知症にならないよう心身の機能を維持しようとインターバル速歩などをしながら、生きるための努力をしています。
求めてくれる人達がおられるということは、何よりの励ましです。
とても励まされしっかり生きなければならないという思いをさせていただきました。
心から感謝申し上げたいです。

20日の日曜日に、第80回日本温泉気候物理医学会総会で80周年の、記念講演をさせていただきます。
私にとっては花道のようなものです。

そして今日も後輩の皆さん、新たなお仲間の人達のご支援で、研究活動、臨床活動をさせていただき新たな発見を体験して感謝の日々を過ごさせていただいています。
心身の調整、トレーニングが第一と心得、安きに頼らない日々を懸命に生きております。

プロフェッショナル仕事の流儀。NHK総合テレビ、月曜日夜10時の放送です。

6月1日は、ビル清掃のプロ、新津春子さんでした。
新津さんは今年の2月2日にも登場しておられました。
2年連続で羽田空港が世界一清潔な空港1位に輝いたということでした。
新津さんは清掃員として陰の主役として登場しています。


6月8日は、瀬戸内海の中央にある広島県大崎下島に時計店を営む時計職人、松浦敬一さんです。松浦さんのお店には、全国から、修理に困った時計が年に300件も届くそうです。

お二人とも素晴らしい職人技術者です。そしてさらに、今日ここで私が書こうとしている理由は、お二人とも素晴らしい仕事を維持するために身体作りを熱心にしておられることです。

新津さんは、仕事を始める前に20分間筋力トレーニングをしていました。清掃作業をきちんとするにはそれだけの体力を必要とするのだと思います。

また、松浦さんは、70歳だと思いましたがウオーキングをされています。また、入浴中には湯船につかりながら、顔に暖かいタオルを乗せ、目の疲労を改善しようとされています。

一流の技術を維持し良い仕事をするために身体の管理をしっかりしておられます。素晴らしいことだと思います。

良く生きるために、身体の管理は、全ての人に、最優先事項として日々にやらなければならないことです。
しかし多くの人は、1日の中に身体の管理のための時間をセットしていません。
忙しいからという理由です。
やらなければならない仕事等の中に、身体の管理はないのです。
暇ができたらやろうという位置付けです。
日の中の最優先事項として行うことで日本人の健康状態は改善し医療費を削減できるものと考えます。

お気づきでしょうか。
今年は、庭の木々、街路樹、公園、林、森の木々がとても元気よく、葉が沢山茂っています。
いかにも生き生きとしています。
近くの木々で確認していただくのが最良かと写真は付けません。


私の家の庭には、ケヤキの樹があります。日陰の木漏れ日が心地よいのですが、今年は木漏れ日がなく日陰が濃いのです。

勢いの良い緑の木々を眺める度に元気がもらえるような気がいたします。

「鹿の王」上橋菜穂子著、角川書店。

 

100万部も売れているそうです。

 

私がここに書くまでもなく、多くの人がすでにお読みになっているということですね。

 

 

今、読み終え何か書きたいのです。
 

「鹿の王」というタイトルが、そして児童文学者という組み合わせが、私をこの本から遠ざけていました。
しかし、第4回の医療小説大賞を受賞されたということが、何でしょうという思いで、この本を買わせました。
5月6月は、学会で特別講演などを引き受けているので、何かと気ぜわしく、学会が一段落したところで読もうと思い机の上に置いていました。
1週間前に、ちょっと出だしを読んだところ、たちまち虜になり、とりあえずすませなければならない仕事を最低限こなし、読むことになってしまいました。
非常な迫力です。
下巻の中程まで、「鹿の王」というタイトルの意味が分からないのです。
久しぶりに夢中になって読みました。
幸せでした。

 

電通、博報堂、等々、広報することを仕事とする専門職の人達が沢山います。

商品を販売するための広報としては、売れなければならない。
大学、専門学校などのオープンキャンパスは、学生を集めなければならない。
商品が売れるように、学生が集まるようにが目的になってしまう。
本来、広報は、ものの本当の状態をその価値を気付きやすく、分かりやすくするためにの表現の工夫である。


本物を表現しているのか、偽りの表現であるか。
見極める力が必要である。
健康に関する本や雑誌、どう見ても誇大表現と思われるものが常態化している。


しかし、大切なこと(健康については最も大切なこと)については、本物を見極める力が無いと人生における最も貴重な時間の無駄遣いをし、健康を誤ってしまうことにもなる。自分自身の目で見、頭で考え一応の結論を得て、信頼できる方の意見をうかがうということではないであろうか。

5月3日のNHK BS1で、「シリーズ医療革命」の放送がありました。必見です。

①腸内フローラ。② 新アレルギー治療(いずれも50分)最新情報です。

2ヶ月前にNHKで、放送がありました。
医療革命として内容を再編しています。
オンデマンドを活用して視聴できる機会を作りましょう。
私はブルーレイで録画していますから、私が関係するアカデミーでは、どこかで時間を作って見ることも可能ですが、このような番組があることがわかれば、オンデマンドという社会的システムが動いていますので利用しない手は無いと思います。
貴重な情報があるということを伝える意味は大きいと思い書いています

東洋医療臨床技術大学校アカデミーでの講義では、

21世紀社会が期待している科学的な理論として鍼灸生理学を講義します。
鍼灸師養成の教育では一般生理学が講義されますが、肝腎の鍼灸治療に必要な身体の生理学が教えられていません。
従来無かったからです。
そのことが、基礎医学、臨床医学は,現代医学のものが教えられていますが、物理療法の一つとしての鍼灸治療を理解する生理学がなかったのです。
したがって鍼灸治療を科学的に語ることができないのです。


アカデミーでは、下記のように鍼灸治療を科学的に語れる鍼灸生理学を講義します。

下記の資料に示すようにキーワードを抜いた資料を作成したりして、よりしっかり学べる仕組みの工夫をします。

下記の文章の空欄にキーワードが入りますか。

4 サーモグラフィで観察できる刺鍼反応は交感神経(    )受容体系の反応である。

5 刺鍼刺激により末梢血管は、まず収縮し皮膚温は(     )する。その後

(     )する。

6  末梢血管は、刺鍼刺激、灸刺激、(      )に共通の反応をする。

7 心拍数は、痛刺激により(      )し、刺鍼刺激により(     )する。

8 刺鍼刺激により心拍数は、減少するか(      )かである。(    )することはない。

9 刺鍼による心拍数(    )反応は、(    )神経の亢進、(        )の抑制により起きている。

10 刺鍼刺激に対して交感神経α受容体系反応と交感神経(     )受容体系反応は(     )して反応する。

11 心拍数は、心臓の(     )、交感神経β受容体系作用、(       )作用により構成される。

当アカデミーは本年6月から第7期になる。   


 「自然鍼灸学で学ぶこと」:
  単に知識を覚えるのではなく、理論的に考えることが出来る鍼灸学を学ぶ。

 「鍼灸臨床技術をどのように身につけるか」

 

 「大切な思考方法:各知識の関連性を常に考える」 


  下肢の「浮腫」、「冷え」という所見があったら、浮腫があれば血管外液が多くなり、当然、血液循環に参加しにくい体液が増える。血液は身体の中心で暖められ末梢に循環し、熱も供給する。血液循環に参加しにくいので冷える。


 以下についての理論と実践を学ぶ。


1 基本的刺鍼技術


1-1 刺手は
 

1-2 押手は


1-3 部位による特殊な刺鍼

1-3-1 深層背筋の刺鍼

1-3-2  背部の棘突起から15mm外方の外側にある筋緊張に対する刺鍼

     その外方の筋緊張に対する刺鍼

1-3-3 肩甲下筋の刺鍼

1-3-4 大腰筋、中殿筋、足底筋の刺鍼

1-3-5 腹部の刺鍼 


1-4 治療を受けた感覚を学ぶ。それが治療実践力を豊かに育てる。


2 21世紀が求める、治療の科学的理論


2-1 刺鍼時に起きる生体反応

2-1-1 基礎的反応

            刺鍼時の自律神経反応は、副交感神経機能亢進、

                交感神経β受容体系機能抑制
2-1-2 臨床的反応

      副交感神経反応:呼気時が良く反応出来る。

      交感神経β受容体系反応:臥位時が良く反応出来る。

      M4:呼気時、活動姿勢が関与する。

      M5,M6:休息姿勢、活動姿勢が関与する。


2-2 臨床からの鍼の治効六つのメカニズム:これは鍼治療の道具である。

      M1 破壊組織による自然免疫機能を高める。

      M2 局所刺鍼の反応                                                 

      M3 遠隔部への反応                                                 

      M4:M4-1。M4-2 身体の治す力を高める

      M5 適度な緊張感を作る

      M6 過緊張を緩める

3 治療の組み立て(設計図)理論


3-1 治療を構成する三つの要素 

3-1-1 身体の治す力に対する治療 

3-1-2 主訴に対する治療

3-1-3 未病の徴に対する治療

    この三つを総合して治療を行う。


3-2 基本的治療

    必要な治療が書き出される。

3-2-1 M4                      :治す力

3-2-2 腹部の治療                :未病の徴

3-2-3 深層背筋の治療            :未病の徴

3-2-4 2,3以外の歪みに対する治療  :未病の徴

3-2-5 主訴に対する治療              :主訴

3-2-6 M4                          :治す力

3-3  実際の治療パターン

    治療の実際に合わせて組み立てる:治療姿勢の位置を決める。
3-3-1 M4    椅子坐位

3-3-2 仰臥位

3-3-3 伏臥位で

3-3-4 側臥位で頚部の治療

3-3-5 長坐位でM5の治療

3-3-6 M4    椅子坐位


3-4 治療の順序性、疾患の特徴などによる治療パターン

3-4-1 運動器の痛み等、局所刺鍼が出来るパターン

      1,2,3,4,5,6、の順序
                    (1,2,・・・6の1,2は、3-3-1,3-3-2を示します)

3-4-2 内科系の訴え等、局所刺鍼が出来ないパターン

      1,3,4,2,5,6.の順序

3-4-3 気管支喘息、偏頭痛のパターン

      2,3,4,5,6.の順序

3-4-4 M5をエース治療とするパターン

      1,3,4,5,2,6、の順序

3-4-5 身体の治す力を強力にするパターン

      1,2,3,4,5(5-1、5-2),6,の順序


4 臨床実践応用

本年が第44回で、平成27年3月7日(土)に東京NHKホールで、授賞式が行われ、3月28日にNHK,BSプレミアムで受賞者を取材した内容の放送がありました。

この放送を見て、日本の農業に関するニュースはとかく暗いニュースが多い中で明るい話題にびっくりしました。

過去に43回も行われていたのに全く目に触れる機会がなかったことが残念でもありました。

集団組織の部で大賞を受けた「南郷トマト生産組合」福島県南会津群南会津町は、主要作目:夏秋トマトです。

トマト農家にも高齢化、跡取りがないという問題で、トマト農家がどんどん減少したそうです。
南会津町にはスキー場があるそうですが、そこにウインタースポーツをしたい若者が沢山アルバイトに見えるそうです。
組合では知恵を絞り、この若者達に夏にトマトを作り、冬はウインタースポーツをするという人生はどうかと問いかけたところ、反応があり今では、トマト農家の中核をなすまで育ってきているとのことでした。


他の受賞者も通じて「アイディア」と「実践出来る人」が最も大事なことだなと思いました。

 主催:日本放送協会、全国農業協同組合中央会、都道府県農業協同組合中央会

 後援:農林水産省、都道府県

 

 

 趣旨:日本農業賞「個別経営の部」並びに「集団組織の部」は、日本農業の確立を目指して、意欲的に経営や技術の改善に取り組み、地域社会の発展にも貢献している農業者と営農集団や、食や農の担い手として先進的な取り組みをしている個人・集団組織を表彰しています。 問い合わせ先:全国農業協同組合中央会、広報部広報企画課。電話03-5665-6010

 

 

 

なぜ日本人は英語で科学をしないのだろうか。
・・・その理由は、日本語の中に、科学を自由自在に理解し創造するための用語・概念・知識・思想法までもが十二分に用意されているからである。
・・・日本語で科学が出来るという当たり前でない現実に深く感謝すること。
それは、江戸から明治期、西欧から入る外国語の「知」を「日本語に翻訳」して取り込み、母国語の知識体系に位置づけなおしてきた歴史に遡り、文化人達の努力により可能になっていることである。

漢字文化圏で日本語のみがそれを可能にしている。
そして、そのことがノーベル賞学者を生んでいることになっているという。
その恩恵を私たちは気づかないままに享受している。
先人に感謝、以外にないことである。
歴史の重みを感じるところである。

日本人の凄い先見性を学ばなければならない。

著者は日本語の思想性が世界的に、科学、技術の発展に貢献するところが大きいのではないかと考察している。
それは西欧のイエス、ノウの世界に対し、日本の中庸という思想が新しい発見へのエネルギーになっているのではないかということである。

日本人として自信を持たせてくれる貴重な図書である。

同書は、酒井仙吉博士著です。
先生は東京大学農学系研究科博士課程を修了され東京大学名誉教授です。
専門分野は動物育種繁殖学です。
研究テーマは泌乳の開始と維持、停止機構を分子レベルで解明すること。

動物育種繁殖学という、家畜の改良という分野は、人工的に比較的短い時間で、遺伝、進化を観察出来る特殊な分野です。
素晴らしい知見が沢山です。
とても勉強になります。
以下は「はじめに」の一節である。

古代ギリシャ時代、アリストテレスは生命の誕生について自然発生説を唱え、ミツバチやホタルは草の露から生まれ、ウナギやタコ、イカなどは海底の泥から生まれるとした。
これを疑う人は、ルネッサンス期までいなかった。
科学的に否定したのがパスツールで、1861年のことである。
ところが38億年前に出現した生物は無機物から誕生し、自然発生説と同じようなことになっていた。
しばらくして多細胞生物となり、次に複雑な機能を身に付けていった。
その根底に生存競争があった。
勝者は何らかの点で相手を超える能力を有していたことを化石が教える。
それが子孫に受け継がれたのは、遺伝子に刻まれていたからであり、また新たに刻まれたからでもある。
したがって進化を遺伝学で述べることが可能であった。

本書で主眼にしたのは、なぜ動物が陸上を目指し、どのように適応し、どのように子孫を残す方法を変えたかである。
進化への旅は、基本ではあるが、進化を生み出した機構が遺伝の仕組みにあったというところから始めよう。

期待して読みましょう。

ガーデンアイランド多摩川店(世田谷区)は、ショッピングセンター内の園芸店であることを忘れさせる空間だ。
2008年の開店から、リピーター会員は4万人を超えた。
お目当ては「花野菜用かるーい培養土」。
天然ココヤシ殻が主原料で、重さは普通の培養土の約6割。
高い保水力で水やりが少なくて済み、虫もよりにくい。
廃棄されたヤシ殻なので地球に負荷をかけない「土」だ。
女性が両脇に抱え軽々と持ち帰る。


低品質だと見向きもされなかったココヤシ殻に目を付けた。
全国の農業試験場を訪ね歩き、OB職員と協力しながら、何百種類もの試験栽培を繰り返し、ココヤシ殻で、植物が良く育つ配合を開発。
09年から全国のホームセンターなどで販売をはじめ、年に120万袋を売り上げる。
コーヒーチェーン店大手のコーヒー豆かすから作る堆肥など、環境に配慮した独自製品も打ち出し、家庭用園芸用土で国内シェアトップ規模に成長した。


「緑を育てる園芸会社が、これまでは地球を掘り、傷つけて土を採ってきた。廃材から土を作り草花を育てれば、究極のリサイクルになる」

土の使い方や草花の育て方を詳しく紹介する公式サイトの動画は、累計再生回数1200万回を超える。庭やベランダの造園や、植物の管理などを請け負う事業部もある。

「重い、手間がかかる、やり方がわからないなどのハードルを少しでも下げたい。草花を育てる楽しさを、多くの人に味わって欲しい」

 「持続的な社会を子供達に残したいのです。それも手軽に、誰もが出来るやり方で。地球の緑化推進に少しでも役に立てたら嬉しい」

42歳の佐藤隆嗣社長、しっかりしたもののとらえ方、着想、必要なことを総合的に発展させる手腕、素晴らしい仕事ぶりですね。自分たちの仕事のあり方に参考にしたいものです。

平成26年度の最後である。
卒業式、国家試験等の行事が続く.今年も臨床の出来ない鍼灸師を大量に社会に送り出すことであろう。
そして鍼灸関係の学校は学生募集難である。
どこを改善したら、この困難な局面から抜け出せるのであろうか。


鍼灸師を養成する学校の教員の質を上げることである。
教員を本気になって教育に当たらせることである。
そこそこ真面目ではあるが、本気ではない。
何をしたら良いかを本気で考えていない。
多くの学生は刺鍼技術が下手である。
鍼が痛い。
練習不足の何物でもない。
授業時間だけの練習では明らかに不足である。
スポーツで上手になろうとしたら夢中で練習する。
暇さえあれば刺鍼基礎練習をするように学生を仕向けなければならない。
練習すれば上手になるのである。


60点で単位認定しているから勉強しない。
90点取らなければ認めないとして90点取れるまで頑張らせると90点取れる勉強の仕方をするようになる。
人の治療をしようというのに60%の知識、技術で治療を受けてもらえると考えられるであろうか。
そんなことで通用するはずがないのである。
知識を与えるのではなく、学生が自ら学ぼうとするように仕向けなければならない。
教員集団がこのような気持ちを持って臨めば必ず打開出来ることである。
人間はやる気になれば多くは出来る生き物である。
教員集団が心を一つにして協働して当たらなければ出来ないことである。

家内が1月からロンドンにいる娘の出産の手伝いに行っていました。
2月5日に三男を無事に出産しました。
家内をロンドンに迎えに行き、英国王室の居城ウインザー城を見学しました。

 


ウインザー城は、11世紀末にウイリアム征服王によって建造されました。以来39代にわたる君主の城館となっており、常に居城として使用されてきたイギリス諸島で最古の王宮です。

ウインザー城はエリザベス二世の公邸の一つです。エリザベス二世は、英国の元首であるとともに英連邦の首長です。

ウインザー城は、時にバッキンガム宮殿に代わって外国元首を歓迎する公式行事の場となります。
女王とエディンバラ公は公式行事のない私的な週末のほとんどをウインザー城で過ごされるとのことです。
小高い山城で見晴らしの良いところにあります。


もちろん全てではありませんが一般公開されており、お城、多くの陳列物は英国王室の歴史(英国の歴史)を十分に学ばせてくれます。英国王室は常に人々とともにあるという身近な思いを感じさせてくれます。

娘がロンドンで出産を迎えるので、家内が今年の1月21日にロンドンに手伝いに出かけました。2ヶ月弱、私は一人で生活しなければならないことになったわけです。

食べることから始まって、家での生活というのはなんとも色々なことがあります。慣れないことのため私には一層時間がかかるのかも知れません。

この間、私は自分の書斎で学び、仕事をする時間が俄然少なくなりました。書斎に行く時間がなかなか出てこないのです。

生きるために栄養の摂取として食事をするわけですが、食事をするために生きているような錯覚を持ちます。

1ヶ月ほどで少し慣れてきましたが、3月11日に疲れているであろう家内をロンドンに迎えに行きます。
16日に帰国します。
再び以前の生活に戻れるのですが、生きることは、人に頼らず、薬等ものに頼らず、生きることは常に苦痛を伴い努力を必要とすることを身をもって学んでいる昨今です。

2月11日、建国記念の日です。建国記念とはいつのことなのでしょうか。

明治22年、1889年2月11日の「大日本帝国憲法」明治憲法発布の日です。

憲法は国を納めるルールです。明治の時に欧米の文明諸外国に向かって、立憲国家として文明国としての宣言をした記念日なのです。

1889年2月11日に我が国は初めて立憲国家としての「憲法」制定したのです。

この第一の立役者、伊藤博文公は、日本の内閣制度を作り初代内閣総理大臣で、そして「大日本帝国憲法」の起草者です。

伊藤公は、大久保利通、木戸孝允(きど たかよし)に憲法草案を託されました。

伊藤公は憲法を起草する時に、日本の国民が、永年の封建制社会で過ごし、自らが主権者であるという意識が育っていないので、少し時間をかけて、主権在民として国民にこそ国の方向を選択する権利があるという意識を育てなければならないと考えていました。

そして「大日本帝国憲法」では、行政府に力を持たせる国家像にしています。

この「大日本帝国憲法」を持ちながらも昭和の時に軍部という勢力の台頭が国の道の選択を誤らせ、第2次世界大戦という過ちを犯しました。
国が暴走したのです。
そして今年は戦後70年です。
この第2次世界大戦を反省し、1947年(昭和22年)5月3日に日本国憲法が施行されました。
5月3日は「憲法記念日」で祝日です。


池上彰氏が朝日新聞に新聞ななめ読みという連載をしておられます。
本年2月27日のものです。
「皇太子様の会見発言」「憲法への発言 なぜ伝えぬ」というタイトルです。


2月23日は皇太子様の誕生日、それに向けて20日に東宮御所で記者会見が開かれ、その内容が、新聞各社の23日付朝刊に掲載されました。
戦後70年を迎えたことについての部分の毎日新聞の記事です。
「我が国は戦争の惨禍を経て、戦後、日本国憲法を基礎として築き上げられ、平和と繁栄を享受しています」と述べられたそうです。


皇太子様は、戦後日本の平和と繁栄が、日本国憲法を基礎としていると明言されたのですね。
以前ですと別に気にならない発言ですが、いまの内閣は、憲法解釈を変更したり、憲法それ自体を変えようとしたりしています。
そのことを考えますと、この時点で敢えて憲法に言及されたことは、意味を持ちます。


いまの憲法は大事なものですと語っているからです。
こんな大事な発言を記事に書かない朝日新聞の判断は、果たしてどんなものなのでしょうか。
他の新聞はどうか。
読売新聞、日本経済新聞、産経新聞にも、この部分の発言は出ていません。
毎日新聞の記者のニュース判断が光ります。


27日の朝日新聞朝刊3面に憲法改正「2段構え」、自民党推進本部が再始動。
という記事が見られます。
憲法改正論議がいよいよ本格化しようとしている年です。


総選挙の度に、投票率が低下しています。特に若者の投票率が低い状態です。

文明国として立憲国家として、これを主権在民としてわたしたちは支えているでしょうか。

伊藤博文公は、ラクダについて研究をするという時に、ドイツ国民は、図書館に行く。
フランス国民は、動物園に行く。
イギリス国民は、砂漠に行く。
学問研究は、実際を観察することこそ重要であると言っておられます。
自分自身の足を運んで実際を見ることです。
それを実践し、我が国の行く末をしっかり選択しましょう。

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