「一病息災」といいます。何か病気を持っている人は、用心深く生活されるところから逆に息災で過ごされるということです。
6月1日に宝塚医療大学附属治療院を開設しました。初日は、4名の患者さんが見えてくれました。

鍼灸治療が受け持つところは、訴えを治すよりも、訴えと快適に同居するところを見つけるというのが目標かもしれないな。という気持ちがします。
生活の中で生じてくる種々の身体の不具合は、不具合を生じさせる原因は生活の中にあります。
取り除くことが必ずしもうまくいかない場合が多くあります。

腰痛の鍼治療の目標を:立位バランス・歩行バランスを整えると私はしています。
そこに腰を痛くする基があるわけです。
その基を改善すればそこから生ずる不具合は自ずから解消するということです。

自然鍼灸学は、そのように考えます。
取り除く、排除するではなく、棲み分けをして快適に同居する仕組みを工夫するです。

著者:岡田尊士。幻冬舎新書。今年の5月30日発行の本です。

著者は、精神科医として「不眠」の臨床、研究に長年従事されてこられた方です。
新書版ですから一般の人たちを対象に、眠れないという状態について解説されその対処法にも丁寧に書かれておられます。
日本人の5人に1人は不眠症ともいわれるそうです。
そんな病気というほどでない不眠を書いておられて、一般の方が読まれてとても理解しやすく役に立ちます。

鍼灸師が患者の治療をするときに「不眠」という訴えはとても多いですね。
治療効果も高い訴えです。
精神病としての不眠ではなく、半健康な人が当面する不眠を理解し、生活の中での適切な助言をしてあげる指導書として最適です。

生理学的な立場からの「快適睡眠のすすめ」岩波新書。

脳科学の立場からの最新研究書として「睡眠の科学」ブルーバックスを先頃、紹介しました。

沢山の研究者がおられ、沢山の有益な書物が出版されます。とてもありがたいことであり嬉しいことです。

私は、有益な、自分自身が嬉しくなる書物を読んで充実した時間を過ごさせてもらい、しかもそれを仕事に活用できるという、なんて幸せな仕組みなんだろうと感謝しています。

ここで紹介でき何人かの方々が読んでくださるかと思うとそれも嬉しいことです。
私のようにそれが仕事という人は比較的読書の時間を見つけやすいわけですが、多くの人はどこで時間を見つけるかが最大の工夫点です。
しかしこれは設備投資です。
常に補給し循環させる設備投資が大切です。 

茨城空港と神戸空港の間をスカイマークの飛行機が毎日、一往復しています。
早割で購入すると片道運賃が、5800円なのです。
他の交通手段と比べて格段に安いのです。
4月から大学に出かける日時を決めやすくなりましたので、利用していました。
ところが、6月からフライトの時間が変わりました。
それはよいのですが、つくば〜茨城空港まで車で約1時間かかります。
連絡バスがあり1000円でした。

6月からフライトのダイヤ改正で連絡バスがなくなりました。
神戸行きの時間に対応のバスがなくなったのです。
自家用車、タクシーということになります。
これではいくら飛行機代が5800円でも利用する価値がなくなります。
飛行機に乗ることが目的ではなく、神戸に行くことが目的ですね。
茨城県は、肝いりで茨城空港を発展させようとしていますが、飛行機だけでなく、トータルした計画がつくられないと意味がないわけです。
しかし、そんな食い違いが世の中ではありますね。
縦割り社会とかいわれるようなところから生まれたりします。
仕事は目的を見据えて全体として計画しないと上手く行きませんね。

びっくりするタイトルの本です。
イソップ物語でアリは働き者というイメージを誰しも持っています。

3週間ほど前に朝日新聞にこの本の広告が載りました。早速読みました。
集団生活をする中で、個体ごとに活動する時の刺激受容閾値が異なっており、不測の事態が生じたときに、普段仕事をしない個体が、仕事に参加し、不測の事態を乗り切って行くと書いています。
そのようにして種々の事態を乗り切っているというのです。

核家族化し、独居老人が多くなり、孤独死などが問題になります。
大災害などでは、自衛隊さん、多くのボランティア活動などの支援があります。
独居老人などは、日常生活のちょっとしたときの支援が得られる仕組みが必要です。
家族という単位が、ちょっとした支援を失いつつあるのです。

私は、週の半分以上を宝塚医療大学で過ごしています。
家内が一人になります。
4月から長男家族と同居することになりました。
長男夫婦と中3,中2の孫二人です。
つくばでの生活が賑やかになりました。
同居できる状況にあったことに感謝しています。
おかげで安心して私は仕事を継続できます。

地域社会で人手の余裕を持てる仕組みを考えなければならないと思います。
「働かない働きアリ」は、そんなことを考えさせてくれます。 

「止める力」とは、何を述べようとしているかというと、わたしたちの「身体の動き、心の働き」皆、力を出して活動しています。
エネルギーを消費しています。

廊下を歩く、階段を下りるなど、足を運ぶときに床に足が接するところで、そっと床に触れる「止める力」が働きます。
この止める力がほどよく働いていると「ほどよい足音」になります。
力が働かないと「ドンドンドン」になります。
しっかり止めたら忍者のごとく「足音が消えます」。
足音が消えるのは、夜間の病室とか極力雑音を控えたいところを除いては、ちょっと不自然です。
ほどよい程度に調節します。
その足音は「心地よい」ものになります。
駅の階段やエスカレーターでのサンダルの「甲高い音」、「止める力」が働けば違ってくるはずです。
互いに心地よい環境をつくるにわたしたちが発する力は、その場に応じて「ほどよく止める力」が、心遣いとして求められます。
言葉もいい放すのではなく、「止める言葉」が必要です。

鍼灸の治療で、刺鍼をします。状況に応じて「鍼を止める」のです。
優しい鍼はそこから生まれます。
「活動する力を止める力」は、あらゆるところに働かなければなりません。
生き物どうしが心地よく住む間合いをつくるのは「活動する力を止める力」の働きです。

GWも終わりました。
長年教育という仕事に携わり感じてきたことは、新入生がGWを過ぎると落ち着いてくるのです。
大学生としての生活に慣れてくるのでしょうか。

入学期という大きな変化の中で2週間ほど、新しい沢山の情報の中で過ごし、そして訪れる数日の休日が、身体に種々の情報を整理し新しい態勢をつくる余裕を与えてくれるのでしょう。

4月に始まる新年度は日本中のことです。新入生だけではなく、それぞれの環境の中で、新年度を迎えておられます。
それぞれに変化の程度は異なりますが、皆、変化を受け止めています。
昨日からの続きではなく、新たな年度の始まりという変化を「心と身体」が受け止め、新しい態勢とつくる時間的、環境的余裕を与える役割をしていると思います。

さあ、新たなスタートです。種々の困難な状況の中にいます。
しかし前を向いて力強く歩み始めましょう。

感動した1節です。
脳には500億から1000億のニューロンがある。
100兆のシナプスを介して信号のやりとりをしている。

そんな器官を30億文字のDNA指示書に綴られた2万個のヒト遺伝子がつくっている。
実に驚くべきことである。
脳は、この2万個の遺伝子のほとんどを発現させている。
生涯「オフ」のままという遺伝子はほとんどない。
脳の各部位で遺伝子がデリケートに発現することは、最近になってやっと知られるようになったばかりだ。
脳の構造の信じがたい複雑さは、遺伝子がしかるべき時にオンになり、オフになるという優雅なダンスのようなタイミングのリズムに乗って組み立てられている。

この複雑さをさらに複雑にしているのは、脳の遺伝子の多くが、一つの蛋白質のみをつくっているのではなく、多数の蛋白質をつくり出していることだ(選択的スプライシング)。
遺伝子一つで3万8000種類の蛋白質をつくっているものまである。

脳の発達はゲノムだけで決まるものではない。
身体のあらゆる器官のうち、環境との相互作用が最も大きく影響するのは脳だ。
乳幼児期に外からの刺激を受けることは正常な脳の発達には不可欠で、それが神経結合を促したり壊したりする。
成人してからも、新しいことを学ぶとニューロン結合に変化が起こる。
これらの結合は病気や薬で途絶させられることもある。

脳のとてつもなく複雑な構造と、その背景にある個人の遺伝子バリエーションの交錯、それを一掃するほどの環境の影響を考えると二人の人間の脳がー一卵性双生児どうしでさえー違っているのはなんの不思議もない。 

「遺伝子医療革命」という書籍がNHK出版から出ました。
著者はフランシス・S・コリンズというゲノム研究の第一線の研究者です。

序章 もう、知らないではすまされない。

1章 未来はとっくにはじまっている。

2章 遺伝子のエラーがあなたに出るとき。

3章 あなたの秘密を知るときがきた。

4章 癌はパーソナルな病気である。

5章 人種と遺伝子。

6章 感染症と遺伝子。

7章 脳と遺伝子

8章 老化と遺伝子

9章 あなたの遺伝子にふさわしい薬をふさわしい量で。

10章 一人ひとりが主薬の未来へ。

ヒトゲノム研究の第一線で活躍してきた著者が、物語風に上記の内容で書いています。
まさに、序章のタイトルのように「もう、知らないではすまされない」時です。

3章の1節です。

「発見の洪水」

その後「よくある病気」の遺伝子リスク因子の報告はぽつりぽつりと出てきてはいたものの、転機を迎えたのは2007年だ。この年には堰を切ったようにどっと報告が出てきて、本書執筆中もその洪水は続いている。糖尿病や心臓病、癌、ぜんそく、脳卒中、肥満、高血圧、そして心房細動や胆石まで、関連する遺伝子リスク因子が目もくらむような勢いで見つかってきて、生物医学分野の一流紙の誌面を埋めている。毎月毎月、新しい関連性、驚くような関連性が発表され、すぐにほかの研究者グループによって再現性が確認された。ほとんど全ての遺伝子が「よくある病気」に関連していたのは、驚きだった。

また別の驚きもあった。病気のリスクに関係する遺伝子のバリアントのほとんどにとって、問題は、その欠陥が蛋白質をゆがめるということではなく、その遺伝子が正しいタイミングで正しい量だけ「オン」になるか「オフ」になるかだということがわかったのだ。と記述している。

これはとても重要なことを意味している。多くの病気に遺伝子が関わっているけれども、決定的な遺伝子構造そのものではなく、「オン」、「オフ」という機能的な部分での関わりであるということである。

このことは生体の内部環境に影響を与える環境因子の関わりが大きいことを示している。生活習慣への対策こそが基本であることである。今日の研究が多く分子生物領域に傾いているが、遺伝子リスク因子が関わるという病気も対症療法ではなく、身体の仕組みのメンテナンスこそが求められているということである。

遺伝子医療革命において鍼灸など身体の調子を整える療法こそが求められるものであることが明確にされる。

 この放射能汚染は私たちの生活にどのように影響するのでしょう。
現在すでに避難生活をしておられる人たち、その周辺で50キロ圏内、100キロ圏内まで避難というようなことになるのでしょうか。
これは大変なことです。

いよいよ日本社会の真価が問われます。電力問題、原発問題と本気で対面します。
電力問題は、国民一人一人が本気で考え、対処しなければなりません。
個人の生活という単位ではなく、社会という単位でものを考えなければなりません。
現在の社会の中で私たちがどう生きなければならないかを考えなければならないことが求められます。
これは大変なことですが、本気になって周囲を見つめる。
日本の社会を見つめる。政治を見つめる。何が本物かを見つめる。
建前ではなく、本気で責任を持つとは何かを考える。
単なるブームではなく、本気で日本社会のことを、私たちの社会を考えなければならない機会が来ます。
これは、東日本大震災という大きな災害という代償を払っての機会です。本
物にしなければなりません。
政府だけではなく国民一人一人が問われています。
本気になりましょう。

今回の大震災に沢山の人々からの支援が義援金であったり、ボランティア活動であったり、世界の多くの国々、各地から、続々と支援の手がさしのべられていることが連日テレビ、新聞で報じられます。
日本の国、地方自治体はもちろん全力を挙げて対応しています。

しかし被災された人たちの生活は大変です。

善意の手が沢山さしのべられる一方で、風評被害という言葉が、テレビで盛んに伝えられるようになりました。
今回の福島第一原発による放射線災害によるものです。

地震も津波も火災も水害も一般的な災害は、見たり、聞いたり、感じたりできます。恐ろしさを実感できます。
しかし、放射線は私たちの感覚器では感じられないのです。
恐ろしさが分からないという恐ろしさがあります。

震災後、外国の人たちが多く帰国されました。治安のよくない国にはとどまりたくない。

農産物、海産物に対する放射線汚染として商品化できない。
これは災害ですから国が保障の手をのべなければなりません。
国の基準に照らして汚染されていないと判断されるものも危険かもしれないとして流通ルートに乗れない。
価格破壊を起こしてしまう。これは人災ではないでしょうか。
生産者に大きな打撃を与えます。倒産させます。食品は需要と供給のバランスで商売が成立します。
生産者も消費者もバランスの一端を担っています。風評被害は消費者がバランス義務の放棄をしています。
そんなことをいっても不安なものは食べられない。というでしょう。
日本人として、日本政府が決めたことに従わないことは、国の仕組みを崩します。
天災による災害をさらに人災により大きくします。東日本大震災に支援しようという動きと矛盾します。

風評被害を克服するには、自分に及ぶかもしれない危害を避けようという気持ちを、起きるかもしれない危害があっても、みんなと共に分かち合うしかない。
と考えるしかないのではないでしょうか。
地震の後、ペットボトルの水がお店からたちまちなくなりました。
「分かち合う気持ち」、福島第一原発の放射線汚染をどう私たち一人一人が受け止めることができるかが問われています。

3月26日に「立ち上がる力」と書きました。しかし、テレビ、新聞等で伝えられる東北地方の惨状はあまりに凄まじく、全く言葉になりません。
その後頻繁に起きている余震は、つくばでもひどく、心身を披露させます。
さらに福島原発の放射能問題が私たちの頭上に重くのしかかります。
震災の影響、続く計画停電により、社会のあちこちに不況の影が見られます。
心が沈みます。
これではいけないと思ってもついつい下を向きそうになります。
これでは発展的に仕事はできないですね。
何とか立ち上がらなければなりません。
沢山の人がそんな気持ちでおられるのではないでしょうか。


体を動かすチャンスを多く作ることから始めましょう。
体が少し元気になると心が元気になれます。
ちょっと時間がかかっても、一つ一つ積み上げてゆく以外に立ち上がる道を切り開くことはできないのかもしれません。
人々が置かれている立場は様々です。


今回のような天災に会わなくても、人々は皆、親しい人たちを失い、恩師を失う悲嘆から立ち上がってきました。
どのような困難に直面しても、その都度、私たちは立ち上がる力を得てきた命の連続の歴史があります。
体を動かし心に元気をあげましょう。 

4月1日、今日、平成23年度が始まりました。

宝塚医療大学がスタートいたしました。
大学としては何度も流産しそうになり、種々の困難を背負い、大変な難産でようやく誕生しました。
生まれてみたら極めて厳しい環境条件の中に生まれました。
鍼灸学科は、定員60名のところ、入学者6名という状態です。
しかし、今日スタートしました。
多士済々の教員が赴任してきました。希望が生まれました。
動き出します。
第1期生6名ですが、宝塚医療大学鍼灸学科の特に、鍼灸の基礎実習の望ましい姿をつくります。

新しい扉が開かれました。
3月11日の震災の余波は計り知れないものがあります。
人々は立ち上がります。
私たちは立ち上がります。

私は、月曜日に宝塚医療大学に出向き、木曜日の夜につくばに帰り、土日は、東京で「東洋医療臨床技術大学校アカデミー」や、新宿鍼灸柔整専門学校の卒業生を中心とした勉強会「自然鍼灸臨床研究会」などの人たちとともに学びながらの23年度のスタートです。

宝塚医療大学は、内容はこれからです。
しかし、キャンパス環境はすばらしい自然に恵まれています。
お訪ねしてくれることを期待します。

人類という種は、生きながらえてきました。
いかなる困難も乗り越えてきたから今日があるのだと思います。
私たちは力を尽くし、生き抜いて、そして個体は死にます。
個体の死が種の継続を支えているといわれます。
力の限り当面する困難と向き合い解決に向け努力する遺伝子が
私たちに与えられているように考えます。

311日午後、東日本大震災が起きました。
私は筑波技術大学から自宅に帰る途中でした。
歩道を歩いているときにとても強い揺れを感じました。
急ぎ家に帰ると本が散乱し、食料品の瓶が割れ大変な状況でした。
幸い家族も皆けがもなく無事でした。

岩手、宮城、福島の三県はすさまじい惨状です。
特に津波の被害が大きかったようですね。
自然の力の大きさ、凄さをまざまざと感じました。

私は、やっと後片付けが一段落し、電気、水道も回復してほっとしたところで、
東京電力の計画停電です。
結果として茨城県は災害地ということで外されましたが、
福島原発の事故の影響はかなり長く続きそうです。

東北地方の惨状を思い、お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りします。
しかし、家を失い非難されておられる方々のご苦労は、
日々に強くなり大変な苦痛を感じられることになるのだと思いますが心が痛みます。
あの壊滅的な惨状をどのように復興できるのかと呆然とします。

大阪の梅田近くに、私が宿泊するホテルのすぐそばに「丸善&ジュンク堂」という大きな本屋さんができました。
地上7階地下1階でしょうか。
普段なれている本屋さんでは、その時の目的の本があるところに直行するわけです。
初めてなので全階を回ってみました。

「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら」という本が目にとまりました。
表紙の絵は、漫画チックな女子高生です。
このような雰囲気の本には、普段近づかないのですが、200万部という帯の文字がハッとさせました。
200万人以上もの人が読んでいるとは何のことだろうと思い買いました。
恥ずかしながらドラッカーも、「マネジメント」も知らなかったわけです。
経営のことについて書物を読むことはなかったわけです。
上記は小説です。
この小説を通じて「マネジメント」のすばらしさを推察しました。
社会で生きて行くに、仕事でも、仕事以外でも、経営を学ぶことは基礎学問なのだという思いをしました。
息子に聞いたら上記の小説を読んでいました。
その娘は中学2年生です、今、読んでいるそうです。
なるほど200万部かと思いました。

「社会化された技術を抱える社会」私たちの生活に、技術がどんどん進入してきます。
携帯電話などは、人体の機能に超超能力を与えたようなものです。
携帯電話は携帯するということで身体の一部になっています。
かって人間の身体ではできなかったことが、世界の何処とでも情報交換をできるなど、
想像もできないことが現実になっています。
特定の高額な機械があってではなく、誰でもが入手可能な道具でです。
それが社会化された技術です。
従来とは人間社会が変わります。
特に新しい技術が社会化されたとき、どのようなことが起きる可能性があるのかについて、
研究者、開発者、発明家は考えなければならないといわれます。
かって原子爆弾のように人類に大きなマイナスをする恐れの多いものは
作って良いのかどうかが大きな問題になります。
クローン技術が進歩してもクローン技術で人間を作っても良いかは問題なわけです。
科学技術の進歩とその新しい技術を社会化してよいかどうかは検討されなければなりません。

京都大学における入試でのネットでの問題は、そのようなことを投げかけています。

思いもよらないようなことが現実に起きてしまいます。

4年制大学、鍼灸学科は学生募集に大苦戦です。
4年制大学における鍼灸学科は、10数校になります。
それらが学生募集に大苦戦しています。
4年制大学の鍼灸学科を潰してしまっては我が国における鍼灸はなくなるでしょう。
社会が大学教育として受け入れないということは、鍼灸師には大学教育を必要としないという意思表示です。
それで社会の期待に応える人材養成でしょうか。
自分自身の健康を相談しようとする人材を育てようとしていますでしょうか。

大学の鍼灸学科を潰してしまうことは、日本における鍼灸師の立場を極めて脆弱なものにします。

大学の鍼灸学科を社会が支持する機会を待っています。
大学入試は、高校にほとんどを依存しています。それ以外の所に広報できないのです。
しかし、高校生には鍼灸師への道は、病院に職場がないという状況で、看護師、理学療法士に比べ魅力がありません。

しかし、21世紀社会における日本人の健康管理として、身体の元から改善する鍼灸が求められています。

「何が求められていることか」を考えられるかです。
みんなが行こうとしているから、そちらにでは将来の展開は難しいのではないでしょう。

必ずあなたが納得のできる職業教育を提供します。
あなたの人生をかけられますか。
繰り返しのできない人生を託すことができるでしょうか。
託されることを期待して待っています。期待に応えます。
宝塚医療大学:鍼灸学科長 西條一止です。
私が責任を持ちます。

私は、幼・少年時代は、妙高山(新潟県)を眺めながら育ちました。
20代30代は富士山に憧れ過ごしました。
40代から30数年、私の仕事部屋は筑波山を眺められます。
筑波山を朝、夕に眺めながら過ごしてきました。

筑波山は霊山です。信仰の山です。
山への信仰は太陽神などとともに自然信仰の典型かと思います。
私たちは神としての宗教を何かを求めているのだと思います。
古里の山に対する思いは、ごく自然な、自然の畏敬に対する思いとして生まれるものでしょうか。


何か心の頼りとするものがあることは人を強くするものと思います
多くの人の中にある自然信仰です。 

我が家の庭に白梅と紅梅が一本ずつあります。
例年は白梅が2月1日に開花し、紅梅は3週間ほど遅れます。

ところが今シーズンは、白梅が12月下旬に開花しました。
12月28日に梅が随分つぼみが大きくなっているぞと思って枝の上を見上げると、開花していました。
一ヶ月も早くはびっくりです。今は満開です。
しかし紅梅の方は今のところ咲く気配はありません。
同じ庭に植えられていても、2本の梅の木は影響の受け方が全く違うのです。


白梅は刺激を受け開花を進めたけれども紅梅には刺激にならず開花を早めてはいないようです。
生き物は同じ環境にいても反応の仕方は一律ではないのです。
一つ一つを丹念に観察するしかないようです。 

スリープクリニック院長、遠藤拓郎(医学博士)氏の著書です。

多くの受験生が最後の追い込みに入っている時期です。
風邪を引かないように調子を上げて受験に向かうことが重要です。

睡眠が90分の周期を持つところから、それぞれの心身の発達状況から、中・高受験生は、6時間。
大学・資格試験受験生は、4.5時間。を必要最低限睡眠時間としてお勧めです。

睡眠は第一周期、第二周期に深い睡眠が行われます。そこで寝てからの3時間が大きな意味を持ちます。
成長ホルモンが沢山分泌され成長、組織の修復などが起こります。
この本の大切なところは、この2周期までの3時間の睡眠をとる時間を指定しているところです。
午前3時までに第二周期までの睡眠をとることとしています。
午前3時頃には身体はサーカディアンリズムで目覚めの準備を始めるので深い眠りを受け入れにくくなるとしています。
12時前に就寝することです。

身体が置かれている1日のリズムの中で眠りにふさわしい時間があることです。
4.5時間はいつ寝ても良いわけではないのです。

身体の自然のリズムを知り、生きることが健康で生き生きした日々を可能にしてくれます。

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